入社シーズンに思うこと
【2013.04.02】
今年は桜の開花が早かったが、桜をイメージする4月は、初々しい新入生や新社会人の姿が目に付き、気持ちが改まる季節でもある。
今年の新卒採用は増加傾向にはあるものの、就職環境は依然として厳しい状況が続いている。
意欲ある若者たちが活き活きと育ち、会社や社会のために貢献する存在になっていってほしいと思う。
一方で、最近の若者の就業についてよく話題にのぼるのが、「新卒社員の3割が3年以内に退職し、そのうち8割はその後正社員になれない」というもの。
厳しい就職戦線を突破してきた優秀な若い人材が、その意に反してリタイアしてしまうのはとても残念であり、もったいないことだ。個人の特性とミスマッチが主な原因と言われるが、“周りの社員のサポート不足”も問題視されている。
私自身、??年前に就職したころを振り返ってみると、上司や先輩がよく声をかけてくれたし、飲みニケーションやイベントごとも結構あって、自然と職場に打ち解けられた。
時代の変化とともに、仕事の効率化、成果主義による評価制度の導入、セクハラやプライバシーなどの制度化がすすみ、それ自体を否定するものではないが、一方で職場の人間関係に弊害が出てきていると思えてならない。
パソコンに向かって仕事をし、組織より個人で仕事をするようになったことで職場の雰囲気がぎすぎすし、様々な制度ができたことで、うまくいっていた対人関係が希薄になったとも感じる。
今、社会問題化していることの大半は、人間とのつながりで解決できるのではないかと思う。
仲間との支えあい、助け合いを精神とする労働組合が果たす役割は大きい。