秋の日に考えたこと
【2011.10.12】
仕事が終わり、いつものようにバス停でバスを降りると、帰宅途中でキンモクセイの甘い香りがすることに気づき、もう秋だと実感できる季節になりました。この季節は一番過ごしやすい季節です。 さて、キンモクセイの心地よい香りは、一定以上の年齢の方であればトイレの香りと思い浮かべる人も多いと思います。かつてはトイレ近くにキンモクセイの木を植えたりして臭いを消していました。また、芳香剤としてキンモクセイの香りが使われてきましたが、最近は、トイレ様式の改善や臭いのもとを断つ消臭技術が進歩し、ラベンダー・柑橘系や石鹸の香りなどに切り替わってきました。 かつて、読んだ雑誌の記事に、たとえば100の臭いには、その臭いに負けない110の香りで打ち負かせてきましたが、消臭技術の発展で臭いを20~30程度に押さえ、それに負けない程度の香りをかぶせることにより、嗜好性の多様化からキンモクセイの香りが必要にならなくなったとのことです。
3月11日に発生した東日本大震災、連合救援ボランティアは9月末で一旦終了し、6,023人の連合の仲間が参加し、延べ人員では34,549人がボランティア活動を行ったことになります。参加された連合の仲間には私からも敬意を表したいです。被災地では、これから復興・再生にむけて取り組んでいくことになりますが、この地震により発生した津波の影響による福島第一原子力発電所の事故に伴う警戒区域の地域の復興・再生はまだまだ時間がかかるものと思います。 まず、原子力発電所をきちんと冷温停止状態にして放射能漏れを起こさないこと、さらに汚染された地域の除染が完了し、福島第一原子力発電所の事故を収束させないことには、この地域の復興・再生に繋がらないと思います。 原子力発電所は、放射能が外に漏れないように幾重もの防御システムのもとに電力供給をしてきました。いわば強い力100に対して人が考えられる何倍もの力で抑えてきたものと考えます。そして、使用済燃料の再利用を行うこと、さらに高濃度放射性廃棄物などの処理には徹底的な管理のもとに、その力が人類に影響のない状況にすることが原子力発電の使命でありました。 今回の、福島第一原子力発電所の事故により日本のエネルギー政策の見直しが行われることになります。 10月4日・5日に開催された第12回連合定期大会では、原子力に対する意見がありましたが、どちらかと言うと脱原発を推進する立場での意見でした。この時点で推進する立場からの意見は出ないと思いますが…。 今大会で確認をした連合のエネルギー政策について、大会終了後に設置するPTによって論議していくことになりますが、脱原発・原発推進の論議ではなく日本の経済・環境・エネルギーセキュリティーも十分念頭に置き、検討されることを地方連合会としても期待したいものです。