働くってなんだ!

 私は今年、還暦(60歳)を迎えた。これまで42年間、会社に所属し勤務を続けてきたが、「私自身は働きながらどんなことを考えていたのだろうか?」と、改めて思い返してみた。そもそも私は、「この仕事がやりたい」「自分に合った仕事はこれだ」などと考えて就職しただろうか。学校の先生から薦められて入社試験を受けた気がする。静岡県に住んでいて愛知県への就職だったので、親からは「遠いな」とだけ言われたことを覚えている。今ならば近いのだが…。 そんなことで就職した職場で、仕事を続けられたことを嬉しく思う。私は、知識があるだけでは、職場で活躍することは難しいと思っている。仕事のやり方や物の作り方などが時間と共に早い間隔で変わっていくし、「この仕事には何が必要とされているのか」といったことについて考えることが求められるからである。もちろん、併せて仕事を達成するスピードも。それだけに、今の若い方々にとっての働き方は大変厳しいものがある。


でも、ひとつ言えるのは、仕事で苦労したときほど達成感や充実感は増大するということである。私は、働くことを通して人生の勉強をしてきた気持ちでいる。仕事を通じて多くの人との人脈も出来た。人の話を聴くことの大切さも覚えた。小さい頃、親からいろいろ注意を受けたことが今さらのように思い出される。あの時は、素直に聞けなかったのに…。 就職難の時代が、今の格差社会を増大させてしまったのだろうか…。残念でならない。10人が10人とも希望する仕事には就けないかもしれないが、どんな仕事であれ、働くことを通じて勉強になることはたくさんある。まじめに働くことを続けていれば、いつの間にか好きになっているかも。全ては、あなた自身の意志にかかっている。勇気を持って前に進もう!




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