4月に行われた統一地方選挙。
結果として、連合愛知の推薦する候補者の多くが当選し、それぞれの方が議員としての新たなスタートを切りました。
しかし、今回の統一地方選挙では、当落の結果とは別に、投票率の低さの問題もニュースで取り上げられ、話題となりました。
4月12日と26日に実施されたいずれの選挙でも、最低投票率を更新した自治体がいくつかあったようです。

原因は一体何でしょうか。
今は期日前投票も手軽にできるようになり、昔に比べて随分と投票しやすい環境となっているはずです。
それなのに、投票率は現在の方が低いという矛盾したことが起こっています。
最近は無投票選挙が多いことにより、投票の機会が少なくなってきたことなどが原因で挙げられることがありますが、今回は別の視点から2つの原因を考えてみました。

1つは、政治そのものに魅力がないこと。
これはこれまでにも言われていることですが、「だれに投票しても世の中変わるものではない」というように、少し離れたところから政治を見てしまう有権者が増えてきてしまっていることです。
政治家の方々が、国民に今起こっている問題をどう解決しているのか、どう解決していこうとしているのかを説明し、もっと有権者が「政治を動かすのは私たち国民」という実感できる政治が行われるとよいのかもしれません。

そしてもう1つが、きちんと政治の教育がされてこなかったこと。
「教育現場に選挙の話」と聞いて違和感をもつ人は多くいると思います。
これは、先日ある先輩から聞いた話ですが、学校で政治的な教養を子どもたちに伝えることは、実は法律で定められているということでした。
ただし、特定の政党に特化して政治の話をすることができないという制限から、いつの間にか政治を教育の現場にもちこんではいけない、つまり「中立の立場で政治の教養を伝える」という本来しなければならないことが学校では十分に行われなくなってしまったというのです。
たしかに、政治の教育を十分に受けないまま成人となり、政治のことを詳しく知らないまま選挙権が与えられる。
それで政治に関心をもって、自分たちの代表を選ぶことは難しいことかもしれません。

投票権が18歳に引き下げられることが決定された今、この問題はますます大きくなるといえます。
高校生が自分たちの代表を選ぶというわけですから、それまでに自分たちの代表を選ぶことができる教養、選ぶことの大切さを学校・家庭・地域でしっかりと伝えていかなければならないと思います。
そのためには、私たち大人が政治に関心をもち、今どんな政治家がどんな政治を行っているのかをまずは知ることから始めていかなければなりません。
ネット選挙をはじめとしたより投票しやすい環境づくり、こうした取り組みも投票率を上げるための大切な取り組みと言えます。

しかし、投票率低下の根本的な問題を解決するためには、魅力ある政治が行われ、私たち大人が子どもたちに政治の話をしていかなければならないという意識をもつこと、これが大切なことなのかもしれません。





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