新しい年を迎え、いくつかの新春の集いにも参加させてもらい、毎年のことですが、今年もたくさん「おめでとうございます」の挨拶をしました。
お正月気分こそ、もう抜けましたが、みなさん今年もよろしくお願いします。

さて、2014春季生活闘争に向けて、今後各構成組織や加盟組合において春闘方針を策定するなど、本格的な春の賃金交渉がはじまります。
月内に開催される通常国会に向けては、昨年臨時国会に引き続き「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げキャンペーン」の取り組みにより、労働者保護ルールを後退させる規制緩和や、労働者派遣法改悪に対し、街宣行動を中心とした世論喚起を行っていきます。
毎年、「今年は重要な意味を持つ年になる!重要な年だ!がんばるぞ!」と言われますが、でも2014年は本当に“今年こそ・・・”ですよね!

ところで、みなさんは「連合白書」はご覧になりましたか?
連合が決定した「2014春季生活闘争方針」が掲載された白書で、取り巻く経済情勢や現状の課題や個別政策などについての資料と解説も載っています。
構成組織を通じて配布されますので、機会があれば一度読んでみるのもいいと思いますよ。

2014春闘の“今年こそ・・・”は、何といっても「賃上げ」でしょう!
連合は、5年ぶりとも言われる、賃金改善分いわゆる“ベア”の統一要求を決定しました!
つまり、これまでは、加盟組合でも同様に月例賃金の改善はされておらず、少なくとも5年前から社会人になった皆さんは、賃金の改定は経験してないことになります。

確かに2008年のリーマンショック以降、円高デフレによって消費者物価指数(CPI)も対前年マイナスが続いてきました。結果として、過年度物価上昇分を賃上げとして求めることも果たされませんでした。
ところが、総務省の統計では、2013年の消費者物価指数は想定でプラス0.7に転じる状況となっています。

振り返ると2002年からリーマンショックまでの景気回復局面で儲かったお金は、国際競争力強化の名のもと企業の内部留保となり、私たち働く者の賃金はこの間も下がり続けてきたわけです。
国税庁の調査では、ピーク時の1997年467万円であった年収が2012年には408万円で、年収ベースで上がるどころか約60万円も下がっているのです。

連合が希求する「デフレからの脱却と経済の好循環」を着実に実行するには、消費マインドを上げる「賃上げ」無くして、あり得ません。
“今年こそ・・・”家族のために、この春闘を勝ち取っていきたいものです。

連合愛知役員の中では、私が年男、そしてもう一人年女がいます。
“野次馬”と“じゃじゃ馬”と呼ぶ人もいますが、がんばって走って行こうと思います。



いよいよ2014春闘が始まる。
連合は「すべての組合が月例賃金の引上げにこだわり、経済成長と整合した賃上げの実現をめざす」としている。

近々では、輸出産業は軒並み業績回復をしているが、中小零細企業はまだまだ業績回復していない。
そこに、消費税増税や物価上昇にあり、すべての労働者は近年経験をしたことが無い春の取り組みを迎えることになる。

特に厳しいのは、中小零細企業に働く労働者だ。
輸出企業は為替の恩恵を受け業績回復をしている。
しかし、多くの中小企業は国内向けメーカーとの取引がメインであり、価格単価の引上げには程遠く、雇用を守る取り組みを優先し、昨年一昨年の賃上げを実施できず、賃金カットをしている企業もある。
業績回復と賃上げ実施を取り組める未組織企業はどれぐらいあるのか不透明である。
2014春闘は格差が広がる節目の春闘になりうる。
中小企業は厳しい春闘になることが予想される。

また、すべての働く者のセーフティーネットである地域別最低賃金の取り組みである。
愛知県の最低賃金の決定システムは、公労使で夏から始まる。
昨年、中賃は目安額を+19円とし、愛知県最低賃金審議会では+3円を上乗せし、+22円のプラスとなり758円→780円に改正された。

4月からは消費税増税や物価上昇、海外からの輸入に頼る食料品の原材料など、食料品が値上げされている。
例えば、時給780円×所定内実労働時間全国平均(2012「基本構造基本統計調査」)165時間で計算すると128,700円となる。

連合の各都道府県別リビングウエイジでは、愛知県の時給=890円、月給=147,000円ないと生活できないとしている。
また、愛知県内は家賃の県内格差が大きく、名古屋市内で換算すると、月給152,000円無いと生活できないとしている。

しかし、審議会では実情は分かってもらえるものの、地域別最低賃金を引き上げると、各企業団体からの反発があり、決定システムに問題があるような気がする。

企業オーナーも努力していただいているのは理解できるが、仮に月に128,700円では家賃30,000円、光熱費15,000円、残り83,700円、31日で割ると1日2700円で生活していかなければならない。
あくまでも仮だが365日健康で元気であればの話。

春闘と最低賃金、誰もが時給1000円を目指し取り組んでいくため、ともに頑張りましょう!



一昨年12月安倍政権が発足し、デフレ脱却と経済再生と位置付けられた三本の矢「大胆な金融緩和・機動的な財政出動・民間投資を促す成長戦略」が放たれ、円安株高のアベノミクス相場がスタートして12月26日で1年が経過した。

景気や物価動向を示す指標をみると、安倍政権の期待から経済状況は急速に改善し、今年前半の成長率は4%程度と力強く回復したが、アベノミクス相場による前半の成長率は、円安株高から4%程度の回復となったものの、消費増税後の個人消費の落ち込みなどの懸念材料から当初の勢いはない。
本当にアベノミクス相場は期待していいのか。地域経済にアベノミクス効果は及んでいるのか。日本経済・社会の不安定化は克服できたのでしょうか。

政府は12月の月例経済報告から「デフレ」の文字を4年ぶりに削除したものの、来年4月の消費税増税後の物価の動向を見極めるため「デフレ脱却宣言」を見送ったとある。
デフレ脱却の定義は何か。
政府の主張では「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと」とある。
景気回復と物価上昇の局面にあることを踏まえると、経済成長と所得向上を同時に推し進めなければ、いわゆる「悪いインフレ」となり社会を混乱させることとなりかねない。
デフレから脱却するためには、働くものの賃金が上昇し、消費が活性化し、それに伴い景気が改善するという好循環が必要ではないでしょうか。

連合は、従来からの主張である「デフレから脱却し、経済の好循環をつくり出す」ことの実現するため、「底上げ・底支え」「格差是正」にむけての取り組みと位置付け、すべての働くものの処遇改善をめざした『2014春季生活闘争方針』を決定した。
デフレからの脱却や経済成長に係る政策、企業の行動は、働くものに犠牲を強いるものであってはならない。日本産業の強みである「人財」を原動力とした競争力の回復こそ、持続可能な経済成長をなし遂げる王道である。

賃金は、政府の要請や世の中の期待感から上がるような簡単なものでないことは言うまでもない。
健全な労使関係の下、すべての働くものの処遇改善をめざし、粘り強い交渉で結果を出すため、共にがんばりましょう!
本年もよろしくお願い致します。





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