2013年も残すところあとわずかとなってきました。
皆さん風邪などひかれていないでしょうか?
年末年始でお酒を飲む機会が増えると思いますが、体調万全で過ごしたいものです。

さて、連合愛知では、12月10日(火)・11日(水)と全国一斉労働相談ダイヤルを実施しました。
今回はテーマを「就活・就職トラブルなんでも相談ダイヤル」とし、新規採用者や転職者などから就職前に確認すべきことや、働き始めた後で求人時に示された労働条件との違いによるトラブルの相談を含めた労働全般に関わる相談などを電話で受け付けました。
結果として、就活・就職トラブルに関する相談は、全体の3割を占めテーマがある程度反映された結果となりました。

また、同様に2月に「解雇・雇い止めトラブル」をテーマに全国一斉労働相談ダイヤルがおこなわれます。
ご活用いただきたいと思います。
この期間に限りませんが、連合愛知では労働相談ダイヤルは常設しており、働くことに関するトラブルや疑問など常時受け付けています。
番号は、フリーダイヤル0120-154-052 (0120いこうよれんごうに)です。

また、各地域協議会でも「勤労者安心ネットワークセンター」として、愛知県内11箇所でも労働相談を受け付けています。
こちらは、フリーダイヤル0120-81-1505 (0120ハイイコーレンゴウ)となっていますのでご活用下さい。
労働組合づくりのお手伝いもしていますので、お気軽にお電話下さい。



ケアン村へ行って

12月初旬に、新たな国際連帯の取り組みについて検討するために、ミャンマーの首都ヤンゴンに行ってきました。
ミャンマーは、2011年3月に軍政から民政へ移管し、民主化が進展しています。このような中、ITUC(国際労働組合総連合)が、ミャンマーにおける労働組合の結成、健全な労使関係および労働条件の向上等を支援するために2012年12月にITUCミャンマー事務所を開設しました。

ヤンゴンでは、ミャンマー事務所の中嶋所長(連合参与)にお会いし、「現在、500近くの労働組合が登録されており、今後も増えていくことが予想されている。
課題としては、ミャンマーの全労働者の7割以上を占める農業労働者の組織化と、労働条件・生活レベルの向上に向けた支援体制があげられる。
現在は、ケアン村での農業プロジェクト(農業労組の組織化と組織率向上・教育環境向上に向けた取り組み)に力を入れている。」との話を伺いました。

今回は、実際にケアン村を視察させていただきました。
ケアン村は、ヤンゴンから車で2時間半かかり、道中の大半はデコボコの道でした。
ケアン村では、組合の組織化を図る一つの手段として、組合が中心となって小学校を建設したり、教育設備を整えたりすることで、現地住民に労働組合の社会的意義を実感してもらいながら、地域での組合の存在感を高め組織化を図っているそうです。
日本でいう小学校と中学校が一緒になった学校(約500名)とその分校(約40名)を訪問しました。
教育設備面では、教室が足りない、筆記具が足りない・・また、衛生面では、水道が引かれていないので、ため池の水を煮沸して飲用している、電気がないため室内がうす暗い・・など未整備の部分が多々ありました。
教育環境の状況にも驚きましたが、子どもたちの何かを学ぼうとする目の輝きには正直一番驚かされました。現地の先生方に聞いても、子どもたちは学ぶことが大好きでとても意欲的に勉強しているとのことでした。
今後の連合愛知の国際連帯の取り組みについては、今回の視察を踏まえ、私たちにできる活動をしっかりと検討していきたいと思います。
子どもたちの目の輝きを失わせないためにも。



憲法について

ちょうど1年前に衆議院が解散し、総選挙が行われ民主党から自公連立に政権交代となり、その後7月の参議院選挙でも自公が多数となりねじれの解消にもなり巨大与党による政治となってしまいました。
政権交代後、アベノミクス、震災復興、TPP、消費税、一票の格差、原発などなど多くの政治的な問題が議論され、国民の間にもいろいろな議論、世論が持ち上がっています。 
その中で、最近は新聞などマスコミにあがることが少なくなりましたが、憲法改正は世論を2分する重大な問題であると私は考えます。

そもそも憲法ってなんでしょう?
憲法とは、簡単に言えば、その国の「法律の親分」のようなもの。
一番上に憲法があって、その下にさまざまな法律が存在している、というイメージでしょうか。
しかし憲法は単なる「法律の親分」というだけでなく、憲法はその国権力者が守るべきものなのです。
そもそも憲法は国家権力を制限して、国民の自由と権利を保障するものなのです。

現在の日本国憲法は、戦後占領国のアメリカから押し付けられた憲法と言われていますが、実際のところは占領軍のマッカーサー司令官から新しく総理大臣に就任した幣原喜重郎に大日本帝国憲法を大幅に民主化した改正を求め、国務大臣を責任者とした「憲法問題調査委員会」を作り検討がはじめられました。
ところが、明治憲法とは大差のない日本案が作られていたものを新聞にスクープされ、それを読んだマッカーサー司令官が激怒し部下に命じて、「マッカーサー・ノート」と呼ばれる、“天皇がトップ・封建的制度廃止・戦争放棄”の三つの条件を満たす内容をわずか9日間で作成され日本側に示すことになりました。
またそれまでに日本にもさまざまな政党や学者のグループが改革案を発表しており、アメリカ側の草案作りに大いに参考にされました。
草案はアメリカが作ったものですが、その内容の多くは、日本の学者グループの改革案を参考にしたものでありました。

このようにして制定された「国民主権・基本的人権・平和主義」の憲法により戦後日本は復興し平和で豊かな国家となったのですが、憲法9条と自衛隊、集団的自衛権についての論議が繰り返され、憲法改正の賛否両論の国民世論が2分することになっています。
2012年に自民党による「憲法改正草案」が発表されてからは更に激しくなり、世論調査で賛成が反対を上回る結果も出ています。しかし、賛成の中には「今の平和主義の趣旨を徹底すべき」との意見での改正賛成も多くいるとの結果も発表されています。

憲法に対しての意見は賛否様々ですが、ある調査で「日本国憲法を読んだことがあるか?」と尋ねたところ、実に43%もの人が「読んだことがない」と答えたとのことでした。
憲法はその国のかたちを決めるものであり、私達の生活に密着したものでもあるので、私達も日本国憲法をもう一度読み直して、これからの日本のあるべきかたちを考えてみる必要があると思っていますが、さてあなたはどう考えるでしょう。





ページの先頭へ戻る