第46回衆議院選挙は、私たちが支持・支援した民主党が歴史的大敗を帰した。
この結果は、事前の支持率からもある程度は想定できたが、政治不信への高まりから戦後最低の投票率(59.32%)に表れた政治離れとともに、第三極といわれた政党への批判票の分散から、衆議院の3分の2以上の議席(325)を自公政権に与えるものとなった。但し、自民党の小選挙区における得票率は43%と、「死票」が5割を超えてしまう小選挙区制が故の仕組みも起因し、議席獲得率は79%(300議席中237議席獲得)になった。

その意味では、比例代表並立制として民意を反映する仕組みも一方で担保されているが、小選挙区制はあくまでも二大政党による政権交代を可能とする制度として導入されたものであり、今回の選挙結果によって民主党はその一翼の役割を失ったと言わざるを得ない。

しかし、政治には常に緊張感が必要であり、引き続き、政権交代可能な二大政治勢力の結集が求められており、野党第1党である民主党の役割は大きい。今回の選挙結果を真摯に受け止め、早急に党の体制を立て直すとともに、めざすべき社会像ならびに民主党らしさを整理しつつ、国会内における存在感を示し、党としての信頼回復に努めていかなければならない。

あわせて、私たち自身も足元を見つめ直し、政治活動の重要性はもとより、なぜ民主党を支持・支援するのか、連合の求める政策・制度実現には民主党の役割が不可欠であることを訴えつつ、組合員の民主党に対する信頼回復に向けた取り組みが求められている。改めて、組合員に直接向き合い「政治は無関心であっても無関係でいられない」ことを共有しあいたい。

そして、これらの取り組みの延長線上にあるのが、7月に施行される第23回参議院議員選挙であり、民主党にとっては反転攻勢のステップとして、何としても負けられない選挙である。

連合愛知は、すでに愛知県選挙区では現職である大塚耕平参議院議員の組織推薦を決定しているところであるが、組織内浸透と徹底はこれからである。
また、連合構成組織からは9人の組織内比例候補の擁立が予定されているが、先の衆議院選挙での民主党の比例区得票数は全国で約950万票であり、このままでは参議院選挙における比例区獲得議席数(約120万/1人)は8人程度にとどまることになる。
改めて、構成組織の皆さんと危機感を共有し、組織の総力をあげた取り組みに本腰を入れなくてはならない。



新春を迎え、2013年が組合員の皆さんにとって実り多い年となることをご祈念いたします。
ところで皆さんは初夢を見られましたか。そして、その内容は覚えていますか。
初夢は1日~2日、または2日~3日にかけて見る夢で、その年の吉凶を占うものとされています。しかしながら、その夢の内容をずっと記憶しているかは、その夢の内容によるのではないでしょうか。
筆者の初夢は、夢の内容は忘れましたが、何と今年の干支である「へび」が登場した記憶があります。干支である「へび」は、悪魔の化身として忌み嫌われる面と、神の使者として崇められる面があると言われています。
また、年末に読んだ「危機の哲学」(著者難波田春夫氏)の中に、涅槃経にある物語「功徳天」と「暗闇天」という一節があります。この物語は、長者の家の門口に一人の女神が現れ、その女神は「功徳天」と言い、人々に幸福をもたらす女神であると言う。長者は喜びその女神を招きいれようとしましたが、その女神は「私には妹がいる一緒に招いて欲しい。」言う。長者は快く承諾したが、妹の女神はふた目と見ることができない醜女であり、その名は「暗闇天」と言い、人々に災いをもたらす神であった。そのために、長者は「功徳天」だけを招きいれようとしましたが、ふたりは別々にはなれないと言い、姉妹連れ立って立ちどこかに去ったという話であります。

物事にはすべてに亘り、裏と表があるように権利を主張すれば必ず義務も生じます。

政権が交代し、自公政権になりました。民主党政権の政策転換を図っていくように感じられますが、今回の選挙結果で得た議席は、大きいものであります。圧倒的な数の力を得ればそれだけの責任が生じます。映画スパイダーマンの伯父さんの名セリフがあります。それは「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」です。そのことを肝に銘じて政権を担当することを強く望んでいます。
また、民主党も党の再生を図り再び政権を担える政党になることを期待するとともに、政権を担当した政党として野党の立場ではありますが、国民の声を政策に反映でいるように頑張っていただきたいと考えます。

私たち、連合は目指すべき社会像である「働くことを軸とする安心社会」築いていきます。この考えは変わるものではありません。今年、一年みなさんと心と力を合わせ連合運動に取り組んでいきます。
ともにがんばりましょう。





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