労働組合の存在意義とは?
【2012.05.30】
全国の労働組合の組織率は、平成22年度で18.5%。8割以上の労働者が「労働組合」というものが遠い存在であることは否めません。
労働者の多くは「労働組合」がないために、パワハラ・賃下げ・首切りなどが起こった場合個別で対応するしかないのが現実です。経営者が労働・雇用問題について未熟なために問題が起こった場合は行政に駆け込むしかありませんが、駆けこんでも労働・雇用に対する罰則は厳しいとは言えず、ほとんどの労働者にとって期待する結果を得ることは出来ません。
それならば労働者が団結し交渉をするために「労働組合は必要だ」という論法になると考えますが、現実は多くの労働者は、行政に駆け込むほどの問題が起こらなければ、労働組合の必要性というものを感じずに働き続けることになります。
かつては春闘を中心に求心力をもっていた労働組合の活動は、賃上げがままならない中でその存在感と社会性が問われています。
日本経済が厳しい状況で推移する中、企業統合やリストラなどがあれば、本来なら労働組合が本領を発揮する場面のはずです。しかし、残念ながら企業の危機に直面した時、労働組合活動はむしろ内向きになりがちのようです。足元が厳しい状況はあっても、職場環境の整備や労働法の遵守など労働組合が取り組むべき課題は数多くあると思うのですが・・。
厳しい時にこそ、労働組合に求められていることを改めて考え、活動のあり方を考えてもらえればと思います。
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