厳しい今だからこそ・・・

 全国の労働組合の組織率は、平成22年度で18.5%。8割以上の労働者が「労働組合」というものが遠い存在であることは否めません。
労働者の多くは「労働組合」がないために、パワハラ・賃下げ・首切りなどが起こった場合個別で対応するしかないのが現実です。経営者が労働・雇用問題について未熟なために問題が起こった場合は行政に駆け込むしかありませんが、駆けこんでも労働・雇用に対する罰則は厳しいとは言えず、ほとんどの労働者にとって期待する結果を得ることは出来ません。
それならば労働者が団結し交渉をするために「労働組合は必要だ」という論法になると考えますが、現実は多くの労働者は、行政に駆け込むほどの問題が起こらなければ、労働組合の必要性というものを感じずに働き続けることになります。
かつては春闘を中心に求心力をもっていた労働組合の活動は、賃上げがままならない中でその存在感と社会性が問われています。
日本経済が厳しい状況で推移する中、企業統合やリストラなどがあれば、本来なら労働組合が本領を発揮する場面のはずです。しかし、残念ながら企業の危機に直面した時、労働組合活動はむしろ内向きになりがちのようです。足元が厳しい状況はあっても、職場環境の整備や労働法の遵守など労働組合が取り組むべき課題は数多くあると思うのですが・・。
厳しい時にこそ、労働組合に求められていることを改めて考え、活動のあり方を考えてもらえればと思います。



参加していただいたみなさん

 5月12日(土)東山動植物園において、連合愛知青年委員会主催で「ECOとやろうキャンペーン」を実施しました。本キャンペーンでは、連合愛知青年委員および青年委員選出構成組織からの参加者40名が運営として参加し、それぞれのブースに分かれて環境問題についてわたしたちができることを県民に訴えようと盛り上げました。各産別の青年の代表者ということもあり、その動きは「さすが」と感心するばかりでした。
当日、事務局の忘れ物があり開始時刻に間に合わないという不測の事態がありました。しかし、そのブースの青年たちはそこにあるわずかな備品でできることを考え、来園者の方に接していました。また、あるブースではキャンペーンの宣伝、呼び込みを行いましたが、来園者が私たちを動物園のスタッフと見られても、どこにどの動物がいるのかなどを尋ねられても親身になって応対する姿が見られました。
着ぐるみのグループでは、汗をかきながらも来園者のご要望に丁寧に応えたり、多くの子どもに対しては笑顔を絶やすことなく、座って子どもと同じ目線で応対したりしていました。
現在、若年層教育を充実させるべきだということが声高に叫ばれています。そのために、室内でさまざまなカリキュラムを組んで教育していくことも必要ですが、外に出て一般市民や子どもたちと触れ合うことこそ、これからますます重要になってくるのではないでしょうか。今回参加していただいた運営委員のみなさんに、さらなる活躍を期待するとともに、本キャンペーン盛会のお礼を申し上げます。



就職支度支援金贈呈式

 連合愛知では、「連合愛知助け合い運動」を平成6年から18年間継続して実施しています。この運動は、全国で展開している連合全体の運動ではなく、愛知県共同募金会の取組みの一環として、連合愛知独自で実施しているものであります。
募金については、各労働組合の組合員から1人100円以上を目標に置き、愛知県共同募金会が実施する「年末助け合い運動期間」と同時期に組織内でカンパ金を募る運動であります。また、愛知県下11地域にある連合愛知地域協議会では、市町村社会福祉協議会と連携し、駅頭、スーパー前などで街頭募金活動にも一緒に取り組んでいます。このような運動を繰り広げ、2011年度については、約3,800万円のカンパ金が集まり、この金額を愛知県共同募金会の配分委員会・理事会・評議員会などを経て、なかなか公的支援の受けられない福祉施設などに支援をしていく事業をしています。
この事業の中に、就職支度支援金事業があり、福祉・児童施設の児童(中学生・高校生)が、就職をすることに伴い、社会の第一歩を踏み出す資金・準備金としてのお祝いで支援金を贈呈しています。本年については、3月12日にこの贈呈式を開催し、就職希望者82名の対象に対し、就職が決まっている64名の内、51名が出席し、連合愛知会長からひとりずつ手渡しにより贈呈されました。
贈呈式後には、懇談会を開催し、過去にこの就職支度金をいただいた司会者より、①どのような仕事についたのか、②お金の使い道は、③将来の夢などを中心に、無作為で選出をし、質問形式で行いました。児童からは、お金の使用用途について、「アパートの資金に使いたい」「将来のために貯金をしたい」「生活必需品を買いたい」などの応答があり、将来は、「まずは仕事を早く覚えたい」、「仕事を長く続けられるようにがんばりたい」「お世話になった方に恩返ししたい」など、現実的な夢が語られ、みなさん希望に満ちたはっきりとした口調で語る姿が、頼もしく感じました。

連合愛知は、この他にも世界寺子屋運動名古屋実行委員会と連携し、書き損じはがきキャンペーンを実施しています。この運動は、平成8年より取り組んでおり、各労働組合の組合員から年末・年始の年賀状シーズンに「書き損じたはがき」を集約して、世界寺子屋運動に贈呈し、そのはがきを換金して、世界で「読み書き」ができない国(識字率の低い国):(現在はカンボジア・ネパール・アフガニスタンの3カ国)に識字教育や就業につながる教育に支援している運動であります。
本年については、約27,000枚と金券類をあわせた126万円相当を贈呈しました。これまで、32万6千枚(1,476万円相当)を贈呈しました。これからも、連合愛知は、52万人の組織の力(組合員一人一人の善意)で、国内外を問わず、社会貢献活動を継続して取り組んでいきます。





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