陸前高田病院前の様子

私は、7月3日~9日までの7日間連合ボランティア第13次に参加しました。北は北海道、南は九州の各地方連合、各産別、327名が岩手、宮城、福島の3県に派遣され、その中で私たちは「岩手県陸前高田市米崎町脇の沢」地区でガレキ等の撤去作業と側溝の整備にあたりました。 陸前高田はこれまで連合ボランティアが入っていないところで、現地の状況も把握されていませんでした。
作業初日、現地に向かうバスの中で、見た光景は私たちがTVで見てきた以上に悲惨でした。建物は全て押し流され、車は潰れて放置、至る所ガレキの山が数十メートルになっていました。町全体が壊滅で言葉に出来ないほどの衝撃を受けました。
震災から約4ヶ月が経過する中で、大型の重機が連日復旧作業を行っていることはよく分かりますが、全く手付かずの地域もありました。また作業地域の付近には、赤色の旗が所々に立てられており、後刻ボランティアセンターで訊いてみると、旗のある場所はご遺体が見つかったところと聞かされました。これから先この街が元通りになり、住人皆様の笑顔が見られるにはまだまだ時間がかかるだろうと 実感しました。連日炎天下の中で休憩する日陰すらない過酷な条件下で5日間の作を終えました。 作業終了後、跡形もなくなってしまったこの陸前高田を含め震災でお亡くなりになられた方々へ全員で黙祷をささげました。 5日間という短い期間ではありましたが、全員無事で任務を終えることができ、それに加えてボランティアの大切さも再認識できたように思います。



人材育成で国の発展を

 2011年6月2日連合第60回中央委員会の特別報告事項で「第3次組織財政確立検討委員会」の答申があり、「委員会としての提言(具体的な答申)」における運動領域が、今までの5つに2つが加えられ、そのひとつが「人材育成・労働教育」であります。 この10年間ぐらいにおける日本および世界情勢は、様々な分野で大きな変化があり、今後も大きな変革が予想され、私たち勤労者、生活者としての環境は大きく影響されます。したがって、その変化に対応できる人材(リーダー)の育成が必要であり、労働界だけでなく、会社に戻り企業のリーダー的立場として経済界、さらには行政・教育・政治など生活に直結する政界のリーダーを排出することは今までの実績以上に行わなければならないことと思われます。
それでは、いかにして人材を育成すべきでしょうか。 現在の日本は、世界の中では豊かな国であり、かつて高度成長期やバブル期のように出世しようとか上に立って組織を動かしてやろうというハングリー精神はなく、また情報はネットなどで人を会さなくても得られる時代なので人間関係が希薄になりがちでリーダーどころか人材が育ちにくい状況にあるとも考えられます。

池上彰氏の「知らないと恥をかく世界の大問題」には、“その国が発展するかどうかは、街に大きな書店があり、そこに若者が大勢いるかどうか”だそうで、9年前の東南アジアへの取材で、ベトナムのホーチミン市には大きな書店があって、多くの若者が大勢本を探していたが、ラオスには書店もなく古本屋には外国人しかいなかったそうです。中国の北京も大きな書店がどんどん出来て参考書のコーナーに若者が群がっていたとのことでした。また中東諸国やイスラム圏では「コーランさえ読んでいればいい」との思想があるので、原油など資源のある国は経済発展しているが、疑問がもたれるところです。資源として「人的資源」があり“人的資源=人材”が豊かであることは、国の発展の原動力になり、その国の先を読むには「人材」「教育」の面に目を向けるということです。 

日本に目を向けますと、太平洋戦争時の連合艦隊司令長官山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」という名言に代表されるような人材育成をしてきたことも事実であります。 人材育成は、大きな組織のリーダーを育成することも重要ですが、それぞれの立場で、自分を含めた人材育成を行うことが全体の向上につながると思いますので、みんなで取り組みましょう!



便利になりすぎて・・・

過日、スマートホーンに携帯電話を買い換えました。その操作に難儀している年代のおじさんのつぶやきです。 今、コミュニケーション不足が指摘されています。コミュニケーションの取り方はいろいろあるようですが、私はやはり会話でなければならないと考えます。 「携帯電話の要らない機能は」との質問に、「電話機能」との答えがあるようです。確かにメールやチャットにツイッターがありますが、おじさんはちょっと考えてしまいます。 チャットやツイッターのように、相手が分からなくてもコミュニケーションが取れることは、考え方によってはすごい事かもしれません。今は世界中がインターネットで繋がっている時代です。そのことでコミュニケーションや情報収集方法は大きく変わっています。ウィキリークスのように国家機密まで世界中で閲覧できてしまいます。
しかし、私は、今一度言葉によるコミュニケーションを大切にする必要があるのではないでしょうか。朝、起きたとき家族に「おはよう」と挨拶する、そのときに返ってきた返事の状況によっては、相手の気持ちの状況が判断できます。午前様になったときの朝の挨拶、妻の返事は…(皆さん想像に委ねます。)
「今、職場での挨拶しない若年層が増えている。」とぼやく方がいます。でも、ちょっと考えてください。あなたは挨拶するときに笑顔で元気にしていますか。挨拶は年下から年上にするものであると思っていると、今の時代、若者とのコミュニケーションはとれません。何せ、携帯電話の要らない機能は電話機能と言っている世代です。職場の若い人はもしかすると自分の子供と同年代です。そのように育ててしまったのは、自分たちであるかもしれません。今日も元気に挨拶をしましょう。





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