ディーセントワークの実現に向けて
【2011.01.20】
1月16日は、名古屋で3年ぶりに9センチメートルの積雪を記録するような寒波に加え、「日本経済の不透明感」による景気の寒さをまだまだ感じる新年のスタートですが、「タイガーマスク現象」という心温まる話題もあり、元気で明るい年になるようにしたいものです。 さて、連合愛知2011~2012年度活動方針の中の一つに、“悪化する雇用・労働環境の改善と「ディーセントワーク」の実現”があります。この「ディーセントワーク」(日本語では「働きがいのある人間らしい仕事」という訳が正式に使用されています)は、ILO(国際労働機関)の1999年総会で活動目標として提案されました。直接的な労働条件としては労働時間(1日あたり1週あたり)、賃金、休日の日数、労働の内容などが人間の尊厳と健康を損なうものでなく、人間らしい生活を持続的に営めることが求められます。さらに、そのことを保障する労働条件として、結社の自由・団体交渉権・失業保険・十分な雇用・雇用差別の廃止・最低賃金などが確保されている(つまり、労働者保護が十分である)ことが求められます。後者の労働条件は前者の直接的な労働条件を改善・維持するために必要な条件であります。この両方の労働条件が確保された場合に、「ディーセントワーク」が実現されたと言えるでしょう。
しかし、現実は多くの会社が収益悪化や政府の対策が遅れたりしたことなどを理由にし、上記の労働条件が確保されず、弱い立場の労働者が、ワークライフバランスを崩したり、失業や大幅賃金カットで生活困難になったり、極端には自殺に陥ったりしていることも現状ではないでしょうか。「ディーセントワーク」の実現は、労働組合だけでなく政府・経営者と一体となって取り組むことが重要であります。そのために、労使で真摯に話し合いが行われること、そして政策協定を結んでいる議員が、政府や地方自治体で法案を通し、実行されることが必要となります。 そしてわたくしたち勤労者は、「春季生活闘争」など労使交渉の場へ建設的意見を職場から発言することや、「政治活動」で国会や地方議会において代弁者となる議員を応援するなど、自分自身でできる取り組みをみんなですすめていきましょう。
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