COP16が終わり・・・

働く者、生活者の立場から環境に対する取り組みを

 今年1年の世相を表す漢字に「暑」が選ばれ、京都の清水寺で発表された。確かに今年は暑かったが1年の世相を表す漢字となると何かピンと来ないのは私だけだろうか。森清範貫主は、「経済・政治で理想になかなか到達しないジレンマが心を暑くしたのではないか。」とお話されている。

さて、猛暑の原因としては、地球温暖化などの自然環境の変化が指摘されている。 11月末からメキシコのカンクンにて、国連気候変動枠組み条約第16回締結国会議(COP16)が開催され、新しい枠組みは先送りされ閉会された。 日本政府は、米中が参加しない京都議定書の延長に強く反対し、世界の排出量の8割以上を占める国が参加するコペンハーゲン合意に基づいた新たな枠組みの必要性を訴えていた。このことに私は大いに賛同したい。 京都議定書の延長を求めている新興国の言い分もあるだろう。戦後日本も焼け跡から追いつくため、「ものづくり」に持ち前の日本人の勤勉さと技術力で大きな成功を収めた。しかし、その裏側には環境問題も存在したことは事実である。この環境問題を解決するために環境対策に大きな力を注ぎ込んだ。そして、今も企業における環境への取り組みは世界のトップランナーである。 日本の主張が世界に認められるためにも、世界に冠たる環境対策などもって途上国への支援や、外交筋でこれからも是非日本の主張を理解してもらう努力を引き続き政府に求めたい。

環境問題は、対応方法を間違えると雇用や経済に大きな影響を及ぼす。ブログを閲覧した組合員の皆さんも、自らができることから環境に対する取り組みをお願いしたい。連合も働く者、生活者の立場から環境に対する取り組みや政策提言に引き続き取り組んでいきたい。



まじめに働く者の政治の実現に向けて

「労働組合=選挙」。組合員の多くが労働組合のイメージをそのように感じているでしょう。でも、政治活動と選挙運動はイコールではありません。政治活動の大きな柱の一つに選挙運動があるのも事実ですが、勤労者・生活者の立場に立って政策を立案し、国会をはじめとする各級議会を通じて実現を図ること、審議会などに代表者を派遣し、行政に意見の反映を図ることなど「政策・制度実現活動」も重要な政治活動の一つです。

連合が政治活動に取り組む理由。それは、組合員とその家族の暮らしを改善し、幸せを拡大するためです。労働組合は、賃金や労働条件の維持向上、職場改善などの取り組みを行っておりますが、私たちの暮らしは職場での労働条件の維持向上に取り組むだけではよくなりません。 税制、雇用、社会保障、環境、安全・・・。こうした問題は国や地域社会の政治・経済の状況によって大きな影響を受けており、わたくしたちが自らの生活を改善し、幸せを追求しようと考えるなら、企業・会社の外に出て積極的に政治や経済に関わっていくことが必要です。政治活動はその代表的なものであり、連合は組合員の生活改善、幸せの拡大に取り組んでおります。 労働組合としての“社会的責任を果たす”こと。このことも連合が政治活動に関わる理由の一つです。民主主義社会では、個人も組織・団体も社会に対して一定の役割と責任を果たすことが求められることは当然であり、政治活動は連合が自らの社会的責任を果たす活動の一つです。労働組合に結集する組合員の視点から見ると、組合員一人ひとりは、組合員であると同時に国民であり地方自治体・地域社会の一員です。組織の一員として市民の一人として、社会的責任を果たすためにも“政治”に関心をもつことは大切です。

今、日本の経済は緩やかな回復基調にあったものの、ここにきて急激な円高、株安により景気は足踏み状態となっております。 このような情勢の中、愛知県の雇用情勢は完全失業率が4%台後半と高止まりし、有効求人倍率は0.6倍台と低水準で推移するなど、わたくしたち労働者を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いております。 そこで、連合愛知は、来年春に予定される『愛知県知事選挙・統一地方選挙』について、労働組合の役割である「雇用の安定と生活の安心・安定」を実現していくため、「中小企業対策」、「デフレ脱却・消費回復」、「地域における雇用の創出」など、連合愛知の重点政策を県政に反映すること、地方政治の活性化と分権型社会の構築すること、そして地域政策の早期実現を推し進めていく、いずれも極めて重要な意義をもつ選挙と位置付けております。 「まじめに働く者の政治」の実現に向け、愛知県知事選挙・統一地方選挙に勝利すべく、連合愛知推薦候補者全員の必勝を期し、共に行動しましょう!



シーズン到来!!

「健康的」に運動を

 本年は9月に入っても猛暑が続き、秋はいつ来るのかと思っていたら、すでに秋を越して冬が到来しているようです。 涼しくなってくるとテレビ中継が盛んになるのが、ゴルフと駅伝です。また、この後、寒さが厳しくなってくると日曜日のお昼に中継されるのが、マラソンです。このマラソン、かなりのブームとなっており、3月に行われる「東京マラソン」は抽選となっていますが、本年は10倍を超す人気となりました。また、名古屋市においても3月に行われる「名古屋国際女子マラソン」が再来年からリニューアルされ、一般参加のマラソンも併設されることとなりました。このマラソンブームは、2000年頃から始まったようですが、マスコミの報道を見る限り、しばらくはブームが続きそうです。 しかし昨今、普段からあまりトレーニングをしていない参加者を中心に怪我や事故が相次いでおり、最悪は死亡する事故も出てきています。「健康的」であることを目指した結果、「健康敵」となることがないよう、特に日本人は何事も真面目なため、記録を追い求めすぎて体を壊すことがないよう、自重が必要だと感じます。



一人ひとりの価値観を認める社会に

昨今の少子化に伴って、共働き世帯が増加傾向にあります。女性の管理職や電車の運転士が増えてくるなど、女性が各方面で活躍する場面が数多く見られるようになってきました。男性にはない女性の感覚で物事を見ることで、より多くの人のニーズに応えられるようになってきたことは、喜ばしいことです。 一昔前は、女性は家庭、男性が外で働くということが固定概念として定着していました。わたくしの子どもの頃も、母親が家事をし、父親は家事をほとんどしない環境で育ってきました。子どもながらに、なぜ家事はすべて母親がしているのだろう?父親が手伝いをすれば早く終わるのになぁと疑問に思ったことをよく覚えています。 育児に積極的な男性「イクメン」という言葉も生まれた現在、男性も女性も関係なくすべての人が生きがいをもって生活できる社会を築いていくことが大切だと思います。仕事に生きがいを見出す人、子育てに生きがいを見出す人、家を守ることに生きがいを見出す人、一人ひとりの価値観を認めていかなければなりません。女性や子どもなど、誰かが犠牲になるような社会であってはなりませんし、そのための社会のシステムを我々大人が声を発して、構築していかなければと感じています。



森と水

今、愛知県名古屋市を中心にCOP10が開催されています。生物多様性の問題など、多岐にわたり議論がされることでしょう。ここ数年、地球温暖化問題が私たちの生活に環境変化をもたらしています。真夏日(25度超)が長く続く、最高気温40度を記録する、集中豪雨などによって各地で土砂災害が多発するなどなど・・・。地球環境の変化が私たちの生活環境にも大きな変化を与えています。


先日、テレビ放映で「日本には、なぜ四季があるのか?」「私たち日本人は、四季のすばらしさをどこまで感じているのか?」などを中心に見る機会がありました。「偏西風が、ヒマラヤ山脈にぶつかって二方向に分かれ、日本の上空を通過することで日本には四季がはっきりする季節があり、私たちは四季折々の変化を味わうことができる(端的にいえば)」というような内容でした。ヒマラヤ山脈がなければ、日本に四季は存在しないかもしれません・・・。しかし、その四季のおかげで、日本には、世界でも有数の森林があります。「豊かな森」は、おいしい水を生み出します。


最近、北海道などで、海外資本がその「豊かな森」を買う動きがあるという話題を聞きました。森林にはすばらしい木材が、そしてその地下には豊かな水があります。海外投資家はそんなすばらしい「豊かな森」に目を向けています。逆に私たち日本がそのことを忘れていないでしょうか。COP10が開催されている今、改めて日本の自然、「豊かな森」を見つめなおしてみたいものです。




連合は、労働者が結集した日本最大の労働組合団体であり、全国で680万人の仲間が集う組織。47都道府県すべてに地方連合会があり、そのひとつが連合愛知で52万人。その連合の最重要課題は「組織拡大」。つまりは、労働者の仲間を増やすことだが、組織の拡大は手段であり目的ではない。雇用の維持や労働条件の向上のために、労働組合のない企業に組合を作って、その組合が連合に加盟することで、労働者の代表としての連合の存在感を高め、労働者の社会的地位の向上や政策制度の実現を目指す。その仲間作りが私の任務。


先日、仲間作りに向け初めて「実践研修会」なるものを開催した。タイトルは「度胸!経験!対応力!トークで勝負!!」。企画した私自身に躊躇や不安もあった。訪問先の了解なしに企業を訪問するカリキュラムがある!そう「アポなし」だから・・・。研修は、産業別組織の担当者を集め、午前の第1部は講義、そして第2部は実践。この実践では、3名1グループで、任意に選定した名古屋市内の企業や上部団体未加盟の組合にアポイントなしで突然に訪問し、連合の考え方や活動を紹介しながら、「組合を作りませんか」、「連合に加盟しませんか」と・・・。


訪問に際し大半の参加者は、戦線悠々としながら名古屋市内に出掛け、夕方に本部に戻ってきた。私の想定と異なり、訪問前とはうって変わって一様に参加者の顔が明るい。訪問結果の報告によると、門前払いは稀で、大半の訪問先で紳士な応対を受けたとのこと。参加者いわく「良い経験になった!」「やってみて良かった!」などなど。私をはじめ主催者側に安堵感が漂い、今後に繋がる研修として一定の満足感を覚えた。「何事にもトライ!」「やってみなければわからない!」と、改めて感じた次第である。研修に参加いただいた皆さんと講師を引き受けていただいた大先輩に感謝しながらも、ここに留まらず、継続しながら実効をあげる「仲間作り研修」のステップアップを思う今日この頃である。



攻めの闘いを

もう10月を迎えた。秋から冬に移る季節であり実り多い季節でもある。今年の夏、ことのほか厳しい暑さが続いただけに過ごし易い時期を迎えた。連合愛知もいよいよ10月28日に、第22回の定期大会を開催し2011~2010の活動方針を決定しなければならない。景気の動向も一寸心配しすぎかもしれないが、為替の問題が景気にどの程度反映され、雇用にどのような影響がでるのか悩みの種であることは間違いない。


政府も雇用第一に22年度新卒者で就職できなかった人への雇用対策が提起され、愛知県でもまもなく実施されようとしている。これも重要な手立てあることには違いがないが、連合と政府が合意している景気・デフレ対策、新たな分野での雇用創出が実現できなければ根本的な解決にはならないものと思う。景気に雇用が左右され、労働組合も受け身にならざるを得ないことも想定される。こういうときだからこそ労働組合が根本的な解決策を大胆に求めていかなければないないと思う。委縮することなく、内需拡大をめざして、攻めの闘いを構築していくべきと考える。



今年の夏、ロシアで干ばつによって穀物単価が高騰した。一方、日本においても、梅雨時期の長雨・ゲリラ豪雨などでの日照不足、その後の猛暑の影響から、とりわけ野菜の高騰が続いた。これらは皆さんもご存じのことだと思う。今年の夏、改めて「食」の問題について考えさせられたのは私だけではないのであろう。


人間が生きていく上での基本は、衣食住であることは間違いないが、その中でも一番必要なものは、「食」であると思う。日本の「食」の現状はどうなっているのか?コメの自給率は100%と聞くが、食糧全体では40%くらいであり、ほとんどが輸入に頼っている。もし、世界のさまざまな事情により、我が国に食糧が入ってこないとなった場合、食糧価格が高騰し生活を圧迫することが予想される。また、飼料も入ってこないことを考えると肉や養殖魚も当然その影響を受け、私たちは、米と若干の野菜や日本近海で獲れる魚介類しか食べられなくなるのではないだろうか。


「食」の安全ということが、最近ではよく話題になるが、それよりももっと大切な「食べることもできない世界」になることが一番恐ろしい。だからこそ、日本は、輸入に頼り過ぎることなく、自らの力(個人及び国全体)で自給率を上げることはもちろん、日本の第一次産業の重要性を改めて見直すことが必要であると思う。そのためには、後継者不足に悩んでいる第一次産業従事者が、自信と誇りをもって仕事ができる体制を構築することが、重要である。そして、その上で、技術国家である日本は、世界の先頭にたち、食べ物の安定供給ができる技術革命をし、第一次産業+第二次産業の一体となった新しいビジネスモデルを策定し、経済大国として発展を!とは、高望みし過ぎだろうか・・・。



新たな年度を迎えて

記録的と言うより、異常な猛暑が続き、例年になく熱中症による思いがけない死亡者が出た今年の夏の暑さも、ようやく衰えを見せ始めました。昔から暑さ寒さも彼岸までという格言がありますが、まさに格言通りの季節の移りかわりを感じます。


秋と言えば、民間企業の多くの組合が新しい年度(任期)をスタートさせます。新たに組合役員になられた方も多いのではないでしょうか。多くの職場組合員が組合役員を信頼し、これからの活動に期待しているものと思います。そのような職場組合員の期待を背に、これから労働運動を進められていかれるのでしょうが、多くの先輩から、「組合の原点は職場にあり」と言われます。額に汗して日夜がんばっている組合員の声に謙虚に耳を傾けるとともに、大所高所からの取り組みを期待します。


第21回連合愛知 定期大会の様子


連合愛知も10月28日に第22回定期大会を開催する運びとなっています。今年の大会は役員の改選年度であり、大会において役員が選任され新たな体制でスタートします。県下52万の組合員とその家族はもとより、広く勤労者・生活者の生活と雇用の安心・安定に向け邁進していく所存でありますので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。



平和の礎

皆さんは、平和の大切さ、尊さについて、真剣に考えたことがあるでしょうか?しかも、子どもの頃に、親・祖父母や学校の先生から説明を受けて考えたのではなく、自分なりに過去の悲惨な出来事を調べたりして。正直、わたしはそういうことをあまりしてきませんでした。もちろん、原爆が投下された日や終戦記念日の前後には、戦争がどういったものだったかを考えさせる報道が数多くされていますが、それを契機に深く考えたりしている人がどれだけ多くいるでしょうか?


避難壕の糸数アブチガラマの中で、黙とうを捧げました

わたしは今回、初めて連合の平和4行動の沖縄に参加しました。連合役員として参加する以上、見るもの・聞くもの、真剣に理解せねば、という思いはありましたが、そういった学習的な面以上に、人間がそもそももっている素朴な気持ちや普通の人が普通に感じる感性で、改めて平和の大切さと戦争の悲惨さを実感することができました。わたし以外の多くの参加者が感じられたように、わたしたち日本の大人が、将来にわたって平和を守り続け、子どもや孫たちの世代までも、責任をもって変わらない平和な日本を維持しなければならないと思います。


住宅地のすぐわき(写真奥)には米軍基地(普天間飛行場)が・・・


連合の平和行動は、今後も確実に継続します。機会があれば、是非、積極的に参加していただきたいと思います。子どもたちの明るい未来のために。





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