連合愛知2020春季生活闘争最終状況報告
【2020.09.08】
【大手追従・大手準拠の構造を手転換する運動が前進!】
2020春季生活闘争においては、すべての働く者の将来不安を払拭し、「経済の自律的成長」「社会の持続性」の実現に向けた、分配構造の転換につながり得る賃上げをめざし、一体的な取り組みを掲げ運動を展開しました。とりわけ、地方連合会として、地域における賃金の「底上げ」「底支え」「格差是正」と「働き方の見直し」および、働き方も含めた「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」につなげるべく、中小労組の支援、経営者団体への働きかけ、世論喚起を通じた地域全体への波及をめざし取り組みを推進しました。
■2020 春季生活闘争 賃上げ 回答・妥結状況
連合愛知加盟組合のうち、454 組合が要求書を提出し、その内406 組合の回答・妥結報告がありました。
賃金の引き上げ水準は、昨年同時期(2.19%)から下がったものの、月例賃金を2%引き上げる結果となりました。全体としては、米中貿易摩擦によるグローバル経済低迷の影響を受けた輸出産業を中心に、昨年を下回る結果となったものの、国内市場型産業では昨年を上回る結果を引き出した組織もありました。また、新型コロナウイルスの影響により交渉環境の維持に懸念があった中小労組の粘り強い交渉により、大手労組と中小労組の賃上げ率は、前年同時期より縮小する結果となり「大手追従・準拠などの構造を転換する運動」は定着し、賃上げの流れは継続しています。
■2021 春季生活 闘争に向けて
今後も賃金の「底上げ」「底支え」「格差是正」と「働き方の見直し」および、働き方も含めた「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」の実現に向けた取り組みが重要です。そのためにも、「めざすべき賃金水準」を掲げて取り組む必要があり、構成組織・加盟組合と連携し、地場賃金の把握を進めていきます。また、「新しい生活様式」に伴う感染予防対やテレワークなどのデジタル社会への対応など、これまで以上に労働者の働き方へ対応することが労使に求められます。新型コロナウイルスの影響により発生した交渉環境の変化も想定した労使協議の機会の確保や、内容の充実をはじめとする健全な労使関係の構築の必要性を今まで以上に組織内をはじめ広く社会に発信する取り組みを強化していきます。加えて、今年度は総決起集会や地域活性化フォーラム、街頭宣伝行動においては中止し、小規模集会や広報紙発行などに切り替えて対応しました。次年度以降に向けても、従来型に捉われない意志結集の場や世論喚起のあり方について検討を深める必要があります。
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